「初会議は脳汁がドバァ」放送作家長崎周成さん

「初会議は脳汁がドバァ」

仕事の日も休日も、日々の暮らしを楽しそうに過ごし、“いいあんべぇ”なライフスタイルを送る人物にスポットを当てたインタビュー企画「いいあんべぇな大人たち」

第２回は、弱冠29歳で、地上波番組やネット番組のみならず芸能人や企業のYouTubeチャンネルも企画構成する、新時代の仕掛け人、放送作家の長崎周成さん。

2020年大ブレイク中のYouTuberで芸人「フワちゃん」の相棒としても知られ、昨年11月には20代放送作家・約10名が所属する「チャビー」という会社を立ち上げるなど、エンタメ業界で活躍の幅を広げています。

※株式会社チャビーHPより

実はEanbeスタッフとは旧知の仲で、現在も親交のある周成さん。いいあんべぇな毎日を送るところを実際に見てきたこともあり、今回の取材をオファーしたところ、快く引き受けてくださいました。

そんな周成さんにとっての「いいあんべぇ」とは何か、お話を伺っていきます。

※いいあんべぇは、沖縄の方言で気分が良い時に使う言葉

ーー早速お話を聞かせていただきたいのですが、そもそも放送作家ってどんな仕事なのか教えてください。

たくさんあってズバリ一言では言い切れないのですが（笑）主な仕事は「企画の提案・構成」ですかね。会議をして番組の中身を考えたり、台本を書いたりとか。番組を一つの家と例えるなら、設計図を引いている感じですかね。それでディレクターさんが実際に家を組み立てていく。

あと僕個人としては、地上波番組以外にもYouTubeチャンネルのお仕事やイベント生配信など、書いたり企画する仕事を担当させて頂いています。

ーー「YouTube作家」って最近よく耳にするんですが、具体的にどんなことをするんですか？

YouTubeの仕事では個人や企業のチャンネルを０→１で作ったり、元々あるチャンネルの動画企画を提案したり、数字を見ながらコンサルティング的なことなどをします。場合によっては現場でカメラを回したり、ディレクションしたりすることもありますね。中でも自分は、０→１で企画を提案して作り上げていくのが好きです。

ー作家のお仕事をする上で大切にしていることってありますか？

これは人によりけりではあるのですが、僕は「アドバイザーでは終わらない」っていうことを一番意識しています。「ケツを持つ」っていうんですかね。作家の仕事ってアイディアを出して終わりみたいに思われがちなんですけど、お手伝いさせていただいている身として、責任を持ってゴールまで仕事をしっかり見届けられるように１つ１つのプロジェクトに携わってます。

最終的には、ジャンプ漫画『HUNTER×HUNTER』の「ネテロ会長」みたいな作家になりたいなと。

ーーそれは、どういうことですか？笑

ネテロ会長という仙人的なおじいさんが修行の果てに生み出した、千手観音像を召喚して繰り出す「百式観音」っていう技があるんですよ。無数に別角度から繰り出すパンチがひとつひとつ洗練されていて、１つ１つの威力がどれも凄まじくて。

それと同じように、クライアントからの提案に数多くの選択肢を与えて、どれも刺さる。作家として手数と引き出しがめちゃめちゃ多くて、１個１個のアイディアがしっかりヒット企画になるというか。そんなことができる最強の放送作家になりたいと本気で思ってます。

皆で壮大な絵図を描ける“初会議”は、いいあんべぇ

ーー仕事をしていて“いいあんべぇ”な気分になれる瞬間を教えてください！

これは「初会議」ですね。どの番組、プロジェクトでも初会議が一番です。脳汁がドバァって出ます。まだ企画の骨子しか決まっていない状況で「じゃあどんなことができるだろうと」みんなで壮大な絵図を描いていっている感じが好きです。まぁ進めているうちに、何かしらのしがらみにぶつかってだいたいのことが叶わずに終わるのですが（笑）

昔は先輩作家さんだったり他のスタッフさんがいて、緊張するなーっていう気持ちが強かったんですが、最近は緊張した顔で会議に参加して得する人は誰もいないって思い始めて。そう考えるようになって、とにかく楽しくアイディアを出すことに専念できるようになれました。

ーー楽しく発言するようになって、何か変化はありましたか？

プロジェクトとか会議自体に推進力が出るようになったと思います。あれもできるこれもできる！って盛り上がって、みんなが「楽しい！」「楽しみ！」みたいな。そういう雰囲気作りが１回目の会議からできると、数多ある仕事の一個としてみんながとらえなくなって、結果いいものが出来上がるんです。

「まだおもろくなるんかいこのゲーム！」

ーー普段の生活の中での“いいあんべぇ”も聞かせてください！

テレビゲームなんですけど、任天堂スイッチのスマッシュブラザーズSPをやってるときがめちゃくちゃ最高ですね。何て言うか、スマブラってゲーム自体がもう楽しい要素が沢山あって。映画のアベンジャーズみたいなことで、色んなゲームの主人公キャラが集まってきて戦い合えるじゃないですか？「最高の共演」にワクワクしないわけがない。夢がつまってる。いいとも最終回のあの瞬間のようです。

※チャビーオフィスにて　作家仲間を招き、大会を開催することもあるそう

しかも最近だとダウンロードコンテンツで新たに色々なキャラが参戦していて。その度に「まだおもろくなるんかいこのゲーム！」って。スマブラのコマーシャルみたいになっちゃってますけど笑。コロナで中々外出がしづらいのもあるし、ここ最近で“いいあんべぇ”なのはスマブラをしている時ですね。すみません、さすがに仕事に関係なさ過ぎる話なので、もう一つ話してもいいですか？（笑）

ーーもちろんです！

あと僕「料理をする」という行為がすごく好きで。チャビーの副代表のほけちゃんにも振る舞うんですけど。ジャンプ漫画の『トリコ』みたいに自分だけのフルコースを作りたいなって。食べるのも大好きですけど、究極言うと振る舞ってるときのほうが楽しいというか。１品作って、食べてもらっておいしいって言われて。「オッケー。それならよかったわ〜。」って軽くいなすけど、内心嬉しいみたいな。料理作ってるときはすげえいい気分ですね。他の家事とは少し違う部分もありますし。

※チャビー副代表の「ほけちゃん」こと伊達さん（左）と

ーー少し違う部分というと？

全部の家事って大体法則化されてきて端的なものが多いけど、料理って考える作業を毎回しなきゃいけないじゃないですか。洗濯物だったら干すっていう単純作業だし、洗い物も洗うってだけだけど、料理って一個考えなきゃいけなくて。メニューはもちろん、素材とか組み合わせとか見た目とか、一手間考える作業が楽しくて好きですね。トリコみたいに自分の最高のフルコースを考えながら作りたいです。なんかゲームとか漫画の話ばっかで小学生みたいになっちゃってますけど笑

「長袖のアロハシャツは今着たらテンションが上がる服」

ーー前からアロハシャツには興味あると言ってましたけど、実際にEanbeのアロハを着てみてどんな印象ですか？

率直に、めちゃくちゃアガりました。アロハ一枚着るだけでここまで気持ちが変わるかと。

この時期、寒いから長袖きなきゃだし、コロナ禍だし家にいなきゃいけない、というマンネリをおしゃれに打破できます。テレワークが多いから自宅での作業が億劫になってるんですけど、やっぱり一枚服を着てアガるってめちゃくちゃ大事だなと思いました。

些細なことですが、変化のスイッチを手に入れられるって、オフィスワーカーからしたらもう最高だなっていうか。なるべくトロピカルなジュースを飲んで、仕事を頑張れます。

ーーめちゃくちゃ嬉しいお言葉ありがとうございます笑

今までアロハシャツ来ている人に対して「はいはい、私服でも派手に決めちゃうタイプね」と若干の偏見がありましたが、正直着た瞬間にイメージ変わりました！やっぱり実際に着てみるって大事だと思いますね。前の僕みたいなアロハにあまりいいイメージ持ってなかった人に出会ったら、身ぐるみはいでアロハ着せてやってください。「なんか気分いいな〜」ってなると思いますよ。

ーーいいあんべぇになれる「初会議」にも是非着ていって欲しいです！

初会議もちろんですよ！やっぱり作家みたいな仕事してる人って一個、雑談のきっかけになるポイントがあるのって大事なんですよね。いじられるというか、インパクトあるキャラクターの方が覚えてもらいやすいっていうのはあって。「そのシャツ何？」って言われて「アロハシャツです」って言えば、その一言だけで楽しい雰囲気になると思いますし。大袈裟に言うと、着たら最強になれる変身スーツみたいな感じです笑